プロジェクトX ど・シロウトの野望
 自作PCへの挑戦

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深い理由と浅いわけ

その日、俺が帰宅すると女房がノートPCを開いていた。
幼馴染がeメールできるらしい・・・と感心していたので、
無料アカウント
を取得してやり、PCにオマケで?付いていたポストペットを使わせているのである。
とはいえ、その設定を行うのにも俺は苦労した。
今だったらウェブメールにするんだけど、当時はそんなこと知らなかった。
まあ、今でもたいして進歩はしていないのだが・・・ 女房のキー入力よりは遥かに速い。
と、いうよりも、女房の入力がやたらと遅いのだ。
たった10行そこそこのメールに十数分かけている。
俺は自分のメールチェックをあきらめて、お湯を沸かし始めた。
湯のみにお湯を半分入れ、その上から焼酎を注ぐ。
   (だったと思う)
逆の順序だったら熊本出身者に怒られるの
である。
理由は良く解らないが、美味くないそうである。
半分ほど飲んだ頃、下の子が女房の替わりにPCにかじりついた。
お絵かきマシンとPCは化している。
お湯割が2杯目から3杯目になろうとした時、今度は息子が調べ物とかで・・・

「俺のPCなんど!」

とわめくわけにもいかず、黙々と飲んで酔っ払って寝たのであった。
しかし、次の日も、その次の日も・・・ 俺のPCは練習機となったり、お絵かきマシンとなったり、宿題用検索機と化したりで

「頼むから使わせてくれ!」

状態が続き、とうとう俺は決心した。

こいつらのPCを手に入れんと俺の「煤汚」取り上げられてしまう。
しかし、メーカー品は高価だ。安売りのD×××でもクソーテ○○でも10万円程度はする。
ならば、以前「自作PCならば相当安く出来る」と聞いたことを思い出し、

「いっちょ、やってみるか?」

と、決心したのであった。

ど・シロウト程怖い物は無く、その時俺は家族に宣言した。

「お前たち用のデスクトップを梅雨までに自作する!」

  言わなきゃよかったんだよね、次の一言も。

「俺のポケットマネーで格安マシンに挑戦するのだ!」

このポケットマネーとは、我が「煤汚」のHDDが壊れた時の修理費として 小遣いから積みたてていた、血と汗と涙のヘソクリなのであった。
(なぜHDDが?というと、同じ時期に同じ「煤汚」を買った同僚のHDDが すでに有償交換となっていたため)

しかし、安いとは聞いていても、大体の金額も解らないうちに決心するのだから やっぱり俺は

「超アバウト派のO型?」

幸い俺の部署には「某サイト管理人と同姓」のPCオタクがいる。
最悪状態になった時は、彼に
国際救助隊になってもらおう。
と、言うものの、 某有名サポートセンターネタのサイト
「なんでもかんでも友人に聞けば(頼めば)タダだと思っている輩が・・・」
などという一節が載っていたのを思うと、
「やっぱり、できるだけ自分でやってみよう」
と決めたのであった。


情報収集活動?

自他共に認める「どシロウト」であるから、いきなりパーツ購入などという 危険な行為はやはりやめておいた方が無難(どころか危険極まりないことで ある事は後々判明)だろうと思い、まずは我がホームページ(このホームページ って言葉も、実際の意味とは違った使い方がされている・・・てどこかに 載っていた。野球で言うホームベースみたいな物で、自分が作ったサイトの 事では無い・・・とか?ま、俺に取っちゃどっちでもええけど)の googleから検索開始!
キーワードは?
やっぱり「自作」でしょう!

423,000件?

俺の給料明細にもこんな数字載ってないぞ!
てなわけで、絞込みは 「パソコン」

それでも170,000件にHIT?

しかたが無いのでとりあえずちびちび読んでいくことにしたが・・・
「なんでこんなに専門用語が多いんだ!」
「このアルファベットの羅列にはなんか意味があるのか!」
「初心者の為の自作講座なら専門用語の意味をリンク貼っとけ!」
と、ストレスばかり溜まって先へ進めない。
とりあえず、PC/ATパーツ講座ってのにぶつかったので、そこを 全部プリントアウトすることにした。
(ファイルで保存って手もあるけど、メモしたりするのでどうしても 出力してしまうオヤジな私・・・)
そしたらなんと! 全部で54ページにもなってしまった!
安物のインクジェットプリンターがこの時は恨めしく思ったね・・・
宝くじ当てたら絶対静かなレーザーカラーじゃ!
さて、夜中に「やかましい」と文句を言われながら出力した全54ページを 会社で読む。

「CPU」

これくらいは解る。脳みその事である。
母板に載ってないと差別用語使用といわれる表現を伴うマシンであり、 ただの箱になってしまう事くらいは知ってるさ。
今は「ぺんちうむ4」とかが主流・・・・ 「へ?CPUの種類が違うと母板も違うの?規格化されてないの?
スロット1だのソケット370だのAだの7だの
「なんでそんなに種類があるんだ!」
ボタン電池の種類の多さに頭にきた時以来の怒りがこみ上げてくる。
我慢して読みつづけると、intel と AMD の二つが主流だと いうことが解った。
(恥ずかしい話しだが、AMDもintel社の製品の1グレードだと 思っていた)
まあ、いいや。先を読もう。ここらでつかえていては先へ進まん。
CPUクロック数の意味はわかるし、 FSBの意味は知らんでも 数字が多い方が通信簿と同じで「頭がいい」という事くらいは知っている。
じゃあ、どっちがいいんだ?それくらいちゃんと書けよ!
と思いながら先を見る(読むで無くなってきている)
K−6の文字が見つかる。
会社で以前使っていたマシンのCPUだ。
「パス!」
やたら凍りついたマシンだったので、この時点でAMDはやめる決意をした。
(後で知ったのだが、CPUのせいじゃなく、グラフィック関係が貧相なマシンだった から、CADで使うときに負担がかかっていたらしい)

「マザーボード」

装着可能なCPUの種類と形状・メモリの種類と形状・拡張スロットの種類と形状 チップセット・・・etc・・・

「どわ〜! オヤジには耐え切れん〜!」

「母板」
にもいろいろ規格があって、なんかケースに「入る、入らない」が出てくるから 注意せえと書いてあり、何にすればいいのか決められん。
ため息をついているとPCオタクの関口(同僚です。念の為)が顔を覗かせた。

「あ、とうとう自作PCに手を出すんでっか?ハマリまっせ〜」

なぜか嬉しそうに言う。

「こんなんプリントアウトして読んどるんじゃが、サッパリワカリマセ〜ン。
そうじゃ、格安マシン作るとしたらどういうパーツを組んだらええかちょっと 見本をみせてくれーや」

「予算は?」

「安けりゃ安い方がええ。モニターは会社の中古で眠っているヤツをパチクって 帰るから除外」

「OSは?」

XPはなんとなく気に食わんから今の98SEをとりあえず使う」

「スペックは?」

「煤汚より速けりゃ気にしない」

「ラジャー!」

ってなわけで、チョコチョコっと彼はキーボードを叩いて秋葉原からパーツを買ってきた (もちろんシュミレーション。見積だけね。)

「5万円あれば今の会社で使っているのより速いマシンが手にはいりまっせ」

今、わが部署で最速なのは、俺が使っているceleronの900MHzである。

「よっしゃ!やるで!ワシャ!」

「ホンマにやるんでっか?」

「やるといったらやる!シロウトに怖い物は無い!」

「がんばって下さい」

結局某ショップの組立キットを選ぶことにした。
なぜかというと、PCのパーツには男女の間と同じく「相性」という問題があるらしい。
「相性」という日本語は非常に便利で、「バグ」という意味も含まれているらしい。
しかも、この「相性」とは、 水戸黄門の葵の御紋と同等のパワーを持つらしく、 ショップに

「相性の問題です」

と宣言されると、そこで

「はは〜!」

とひれ伏すしか無いそうである。
だから、その「相性」問題を起こしたくなかったら、すでにチェックされていて キットにしてあるヤツを選んだ方が初心者には無難だろう・・・と判断したわけである。
ともあれ、あれだけAMDを避けようとしていたのに、ほんの少し調べたりしただけで、 コロリとAMD派に汚染?されてしまい、キットも Duronの1Gを選び、 (だって貧乏人だも〜ん。あすろんなんて手が出ない!)ビデオカードも別ボード、 電源は300Wと、ずうずうしくも、予定も無いのに拡張性重視?のマシンを選定 したわけである。

「後は、発注をかけるだけだ!」

しかし、1週間以内にゴールデンウィークが始まる。
仕事の関係上、この間の宅配便は混乱する事をイヤと言うほど経験しているので、 ゴールデンウィークが終わってから発注することにした。

「メモリーの値段が上がりつつある。NECが増産体制に・・・」

なんのメディアだったか忘れたが、こんなニュースを聞いてちょっと心配になった。

「キットの値段が変わりはしないか?」

と、言うところで、毎日ショップのサイトを確認し、価格の変動が無いことを確かめていた 連休の中日(ドラゴンズでは無い、ナカビと打ったらこうなった)、

「どわ〜!!! 構成が変わっとるが〜!!!」

マザーボードが変わっていた。 チップセットがガタ落ち(らしい)
構成キットの価格は変わっていない。

「やられた・・・・」

こうして、キットの選定は振り出しに戻ってしまった。

教訓:待つな焦るな女とパソコン(意味不明?)

こだわった構成は?
まず第一に、いくら格安とはいえ、将来増設改造が難しい構成にしたくない ということ。
(特にビデオ関係が、オンボードで無い構成にこだわった) 第二に、そのための電源部はある程度の余裕を持ちたい。
また、ケース自体も 同様に、空きスペースの多い物とする。
(置き場所で後にやっぱり苦労した)
と、いうところで別のオンラインBTOショップを検索。
一番始めに「ここの構成は贅沢すぎる」として敬遠していたショップにもう一度 入ってみて、キット構成を変えてみるとドンピシャ!

5万円を切った!

「めんどくさいからここにしよう。日本語の説明書もダウンロード出来る。親切なトコじゃ。」

とうとう購入してしまった!

今度こそ発注!
10分後に自動確認メールが入る。
さらに10分後、振り込み先、内容確認メールが入る。

「あ、連休中は銀行も休みじゃ」

どうやら手元に届くのは、5月の中頃か?

銀行振込なんてものも、今回生まれて初めて自分でやりました。
郵便振込みと違って通信欄が無いんですね。
Eメールでパーツの確認が無かったら不安で仕方なかったろうな。

カラになったサイフ(消費税率は5%です!)

実は本体を5万円未満で組んだと喜んでいても、世の中には消費税ってもんが はびこっておりまして、通信販売なわけですから、宅配便の費用、銀行振込みの 手数料etcで、5.5万円程になったわけです。
パクッてきたモニターを新規に買ったとしても8万円位かな?
OSが無い分を考えると本当に格安マシンなのだろうか?
CADを考えた格安マシンなんて本当に動くんだろか?
振込みの後はずっと不安な日々を送っておりました。
そうこうしているうちに、出張になってしまいました。
案の定、出張先の小生の携帯に「パソコンショップから大きな箱が届いたよ」との メールが入ってきたのでした。

現場でのトラブルがあってもいいから、PCにトラブルが発生しませんようにと 祈りつつ、機械の調整をやってた私、嗚呼哀しきスチャラカ社員!

続く>>>


指導、協力:管理人せきぐち

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