「パリ国際農業機械博覧会
(SIMA)視察旅行道中記」



これはかつて小生が海外視察研修に行った時の記録です。
会社提出の報告書とは別に書き上げて回覧したものでほぼ事実です。
ネタが無いのでこんなのを穿り返して焼き直ししてしまいました。



  
東京駅「銀の鈴」


2月18日 成田−ロンドン便が12:30発、10:00集合ということなので、当日では間に合わないため前泊することにして、年に一回、正月にだけ会える吉田姉と待ち合わせることにした。

「6時に東京駅銀の鈴の下で」

「銀の鈴が待ち合わせのメッカとゆーのは知っちょるけど どこなあ?」

「八重洲中央口の改札を出る前」

「OK」

そして当日、やっぱり私は田舎者。
でかいスーツケースを抱えて通勤時間帯の山手線でもみくちゃにされ、やっとの思いで八重洲口。ところがどっこい田舎者。
人の波に押し流されてついつい改札を出てしまって「しまった!」

そこは八重洲口は八重洲口でも八重洲北口なのでした。しかも改札を出てしまっている。

「まあ、中央口まで行けば会えるだろ」

と、スーツケースをコインロッカーに放り込んで中央口。
いましたそこにも田舎者。
駅員に「銀の鈴ってどこですか?」と聞いている。

「改札出たらダメですよ。あそこに見える階段の向こうに銀の鈴があります。」

これは困った田舎者。
しかし相手は東京在住。携帯電話なる代物を持っておりまして、これに電話をかけて事無きを得たのでありましたが・・・
顔を見るなり

「この、田舎者!」

の3連発。
当然この日の飲み食いの払いは私持ちになりますよね。
しかし、あのとき貰った旅行用の衣料袋は今でも重宝してます。ありがとう。


「成田空港に4階は無い」


視察旅行団の集合場所は、成田空港第一ターミナル4階、日通旅行カウンター前に午前10:00集合でした。また、外貨に交換する銀行も同じフロアにありましたので、ホテルからの送り迎えのバスに早めに乗り、まずは銀行に行くつもりでありました。

バスを降り、スーツケースを受け取って(第一ターミナルのお客は私だけ)自動ドアをくぐるとそこはすでに、「にわか国際人」の巣でありました。
これ見よがしにスーツケースにステッカーをべたべた貼っている人。
卒業旅行らしきお姉ちゃん。
冥土のみやげ話におばあちゃん。
ごちゃごちゃざわざわやかましい。
広島の田舎者は、その国際人の人混みになじめず、

「さっさと銀行へいこう」

とあたりを見渡しました。
とたんにパニック!!上の階へのエスカレーターも階段も無いのです。

「まさか!第二と第一ターミナルをまちがえたか?」

もう一度外へ出てバスの停車場へ。”第一ターミナル”と出ているので安心して中へ。しかし!階段すら無い。

「そうだ、エレベーターを探そう。普通エレベーターはビルの端っこか真ん中にある。」

ということで、スーツケースを押してとにかく端っこへ行くことにしました。
田舎者は辛い!田舎のバスは地べたを走り回っています。
なんと、うろうろしてる間に、目当ての銀行の前を通ったのでした。
そうです。 バスは、立体道路を走っていて、4階に止まっていたのでした。

成田の空港公団の皆様、どうぞドア入ってすぐの所に「4F」のカンバンを立てておいて下さい。お願いします。


「ストライキ弁当」


視察団15人と大勢の恥の輸出集団を乗せたエアフランスの747は、燃料満載、お荷物ぎっちり状態で、滑走路いっぱい使ってやっとこ舞い上がりました。
離陸は12時45分。上昇中、気流が悪くて女子大集団がキャーキャーと大騒ぎ。
ベルトサインが消えたので「めしだ!」と思ったけれど、なかなかスッチーが出てこない。
やっと出てきたら、飯ではなしに「飲み物」のサービスだとか。
エアフランスに乗ったら「シャンパン」だ。と聞いていたので、「しゃんぺん」と頼んだら、なんと出てきたのは「ワイン!」

バカヤロー!俺はしゃんぺんが飲みたかったんだぞぉ!


おまけになんやら放送でしゃべっているが、こちとらさっぱり解りません。
一人日本人スッチーがおりましたので、日本語の放送になって、なんやら「機内食を作っている会社のストライキだとかで、満足な機内食サービスができません。」とのことである。それでも一応食い物は出ました。

人呼んで

「ストライキ弁当」


なんせ回収する人もストライキ中なので、食った空箱はイスの下へ置いておけなどと言う。
昔小学生のころ、万博を見に大阪へ特急列車で行ったとき、連れて行ってくれた祖母に

「弁当の空はイスの下に入れておくんよ」

と教わったことを思い出しました。
これが正しい機内食の食べ方マナーなのだ?

12時間と30分の飛行時間中、二度のストライキ弁当を食べたおかげで、 ヒースロー空港へ降り立ったときには、機内はすでに花見後の幕の内弁当散乱状態となっており、なんか日本に帰ってきたような錯覚を感じたのは私だけでは無かったと思います。

この日は聞き逃してしまっていましたが、
「ストライキは本日より2週間の予定」だったそうです。
つまり我々視察団の日程にぴったり合わせてくれ、帰りの飛行機も、成田に着いた時は

「花見の後」状態

となっていたのでございました。


「初めての英会話」


ロンドン、ヒースロー空港入国審査にて

審査官 「はうめにいでぃずあーゆーごーいんぐつうすていひあー?」

  訳 (いつまで滞在するつもりであるか?)

 与作 「すりーでぃずふぉーないと」

  訳 (夜着、朝出の三泊四日でございます お代官様)

審査官 「さいとしーいんぐ?」

  訳 (ほう、物見遊山でか?)

 与作 「いえす、さいとしーいんぐ」

  訳 (へえ、冥土のみやげにと思いまして)

審査官 「おーけー」

  訳 (苦しゅうない、関所の通過をゆるす)

 与作 「さんきゅー」

  訳 (へへーっ)

と、テキスト通りの英会話教室でした。
ホテルに着いてすぐ、枕銭用の硬貨が必要であると気付き、フロントの愛想の悪いイギリス女にたのむ。
(本当にイギリス女は愛想が悪い!図体でかい!態度もでかい!国民全部が女王様か?)

「えくすちぇんじ ぷりいず えーっと ふぃふてぃ ぺんす」

「ふぃふてい ぺんつ?」

「いえす おーる ふぃふてい ぺんつ」

何回きいてもロンドンでは”ぺんつ”と聞こえました。
注)英国での枕銭は50ぺんつが相場だそうです。7角形の面白いコイン。


「黄ナンバー、白ナンバー」


朝、目覚めると真夜中だった。これが世に言う「時差ボケ」なのか?
やかましいエアコンのおかげで非常に喉が渇いており、我慢できずに水道の水を飲んだ。

「旨いじゃないか」

それはまるで山歩きの途中、涌き水を見つけて飲んだ時の旨さにたとえられる。
ぐびぐびと飲んでもう一度寝ることにした。
朝、もう一度起きると腹が泣いていた。腹が減って鳴いているのではなく、腹が泣いているのである。
「空が泣いている」のは「東京砂漠」であるが、ここは「倫敦」であった。
「生水は飲むな」と言われて来たが、やっぱりだった。

尻がはまり込みそうな便器

にしばし座りこみ、沈思黙考。

トイレから出てカーテンを開ける。
まだ薄暗い町をロンドン名物の2階建てのバスが走っている。
但し、英国車は非常に少ない。
たまにMGFとジャガーを見るくらいで、殆どドイツ車である。
ホンダ、トヨタは割と走っているが、(マツダはフォードブランド)ニッサンはなぜか見あたらない。
ふと、ナンバープレートが面白いことに気づく。
遠ざかる車は全部「黄色」なのに、近づいてくる車は全〜部「白」なのである。

「まさか広島ナンバー(都会)が白で福山ナンバー(田舎)が黄色というわけではあるまいに」

と思っていたら、同室のM氏(関西人)が

「前と後ろと色がちゃうんとちがう?」

窓から身をのり出して確認。

「大正解!」

フランスでもそうだったので、ECではすべてそうなのだろうか?何のため?

やつらは車の前と後ろの形状認識が出来ない人種

なのだろうか?だれか教えて!


「こいつさえいなかったら」


大英帝国での初日は時差ボケ解消という大義名分をふりかざし、市内観光でありました。
ボルボの観光バスが迎えに来ましたが、こいつがごっつうかっこええバスでありまして、非常に気に入りました。

なんといっても車はドアの閉まる音ですよ!
蛇足ですが国産車で最も音(ドアの)がいいのはフェアレディZだと思います。
このバスもSF映画に出てくる宇宙船のエアロックのように「プッシュー」という音で開閉し、Zのような「ブン!」という重い音でしまるのです。
最悪の欠点は観光バスということで「全席禁煙!」ということでした。

さて、ある程度市内を走ったあとで、観光ガイドさんが乗り込んできました。
あれ?なんとその観光ガイドさんはわが母校、某おかみつ氏の出身学校の先輩であり、わがプラントの専従者でもあるN氏そのものでありました。
顔だけでなくヒゲまでそっくりで、違いといえば、方や広島弁でしかしゃべれないが、 方や「きんぐすいんぐりっしゅ」で会話ができると言うところだけなのでした。

市内を走り回ったあと、ロンドン三越へ連れて行かれました。ここで休憩とのこと。

なんのこたぁない、ツアー会社とつるんでるだけじゃねえか!


ということで、「タダ」のミネラルウオーターを腹一杯飲んで何にも買わずに解散!だって何見ても日本で売ってるやつだったからあほらしい!

同室のM氏と「大英博物館へ行こう」と言うことになって、近そうだから歩いていくことにした。

JTBがくれた市内地図を片手に市内を歩いていると、なんか初めて「外国に来た」感じがします。
なんせロンドン塔にしてもはね橋にしても、有名な所は(ぶさいくな)日本人(女子大生卒業旅行?)ばかり!

「こっちの道のほうが近道とちゃいますか?」

ということで少々細い道に入ってしばし、なんか雰囲気が・・・外国映画のどっかのシーンにでてくるような風景・・・そして金髪のきれーなねーちゃんがにっこり笑って言いました。

「かむいん」


二人とも「ワタシエイゴワカラナイアルヨ」といった感じで、黙って立ち去ったのですが、彼の表情をちらりと見たら

「こいつさえ いなかったら...」

と書いてありました。

たぶん、それは鏡に写った私の顔でもあったのでしょう。

以下、続編予定タイトル・・・(と、予告してたんだけどヒマが無いまま、記憶も薄れてしまいました。思い出としては残っているけれど、文章にするにはもうインパクトが無い。あの時書き上げておけばよかったなあ・・・)

「遭難!大英博物館」・・・・遭難です。(さぶい)
「SIMAのおみやげ」・・・何が書きたかったか覚えていない。
「正しいビデオ購入法」・・・すごく綺麗な姉妹のお店でした。
「日本80」・・・・・・・・国際電話の料金でのトラブル。
「フランソワのモデル料」・・帰国前日のバスの運ちゃんは女性。
「姥捨て山」・・・・・・・・帰りの飛行機もスト最終日でした。
「ヨハネの福音書」・・・・・成田のホテルでの睡眠薬。


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